初戦からファイナル級。「殴り合い上等」ロケッツvsサンダーは必見! (4ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

ヒューストン・ロケッツ(3位/55勝27敗)
vs.
オクラホマシティ・サンダー(6位/47勝35敗)

 今季もっともリーグを驚かせたチームのひとつがロケッツだろう。ウォリアーズに次ぐリーグ2位の1試合平均115.3得点を武器に勝ち星を量産。昨年の第8シードから第3シードへとステップアップに成功した。しかし一方で、1試合の平均失点はリーグ30チーム中26位の平均109.6失点だった。

 このように「完全オフェンス特化型」のロケッツ最大の武器はスリーポイント(3P)シュートだ。リーグ最多の1試合平均40.3本の3Pシュートを放ち、「入れば大勝」「入らなければ大敗」のギャンブラー的カラーが特徴と言える。

 しかし、これは決してイチかバチかの戦略ではなく、最新の統計学から導かれた戦術。"マッド・サイエンティスト"と呼ばれるGMダレル・モーリーの「もっとも効率的に得点するためには、ミドルレンジのシュートと成功率がさほど変わらないなら3Pシュートを打つべき」という哲学を具現化したものだ。いうならば、最新のバスケットスタイル。ロケッツは2月にロサンゼルス・レイカーズから3Pシュートと1on1のうまいルイス・ウィリアムス(SG)を獲得し、さらにオフェンス力に磨きをかけている。

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