サプライズ続出のNBA序盤戦。全米がおったまげた5人の超人たち (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Getty Images

 だが、得点王&アシスト王を狙うライバルは他にも存在する。「ミスター・トリプルダブル」ことラッセル・ウェストブルック(オクラホマシティ・サンダー/PG)だ。現在、ウェストブルックは平均31.2得点・11.3アシストで、ともにリーグ2位にランクインしている。史上ふたり目の2冠を狙う「ハーデンvs.ウェストブルック」の争い――。今シーズンはこのふたりから目が離せない。

 開幕早々ファンに衝撃を与えた2位は、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・76ers/C)だろう。「オラジュワン2世」との噂は本当だった。

 エンビードは2014年のドラフト直前に右足の疲労骨折が発覚しながらも、全体3位で指名を受けた逸材。そんな大器が2年の沈黙を破り、ついにデビューを果たした。昨シーズンのチーム得点王ジャリル・オカフォー(C)を控えに追いやり、いきなりスターターに抜擢されると、平均18.2得点・7.8リバウンド・2.4ブロックをマーク。どの項目もルーキートップの成績だ。しかも再度の故障を避けるべく、チームがプレータイムを制限しながら残している成績なのだから、まったく恐れ入る。

 213cm、113kgの恵まれた体躯を誇り、スピードとパワーを兼ね備え、ポストアップもジャンプシュートも得意。さらにはスリーポイント(3P)シュートまで打てる。新人王レースの最有力候補にとどまらず、「ドリームシェイク」と呼ばれるスピンムーブで一世を風靡したアキーム・オラジュワン(当時ヒューストン・ロケッツ)を越えるインサイドプレーヤーになる可能性すら秘めている。

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