NBA最強ウォリアーズを上回る「超攻撃的チーム」が旋風を起こすか (4ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Getty Images

 また、「スペインの至宝」リッキー・ルビオ(PG)や「ダンク王」ザック・ラビーン(PG)など、脇を固めるメンバーも魅力的で、今年のドラフト全体5位で獲得したクリス・ダン(PG)もサマーリーグ2試合で平均24.0得点を挙げ、新人王最有力という評価を得ている。幼少期を劣悪な環境で過ごし、賭けバスケで生活費を稼いでいたという22歳の新人ポイントガードは、チーム13年ぶりのプレーオフ進出に大きく貢献しそうだ。

 昨季わずか1勝及ばずにプレーオフ進出を逃しているジャズは、ジョージ・ヒル(PG/前インディアナ・ペイサーズ)、ジョー・ジョンソン(SF/前マイアミ・ヒート)、ボリス・ディアウ(C/前サンアントニオ・スパーズ)といったベテランを補強し、着実に戦力を増強させた。

 身長216cm、ウイングスパン236cmのルディ・ゴベール(C)はリーグトップクラスのビッグマンに成長し、左ひざ前十字じん帯を断裂して昨季全休したダンテ・エクザム(PG)も無事に復帰。エースのゴードン・ヘイワード(SF)が左手薬指を骨折して開幕には間に合わないため、スタートダッシュできるかは疑問だが、今季は確実にカンファレンス上位に名を連ねるはずだ。

 そして今季のウェスタンの大穴は、ヒューストン・ロケッツではないだろうか。昨季は優勝候補のひとつと言われながら、チームの内紛により失速。第8シードでプレーオフに進出するのがやっと、という体たらくだった。騒動の発端となったドワイト・ハワード(C)をアトランタ・ホークスに放出し、今季はリーグ屈指のスコアラーであるジェームス・ハーデン(SG)中心のチームへと変身する。

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