日本男子バスケは、未来永劫オリンピックに出場できないのか?

  • 永塚和志●文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 セルビアの首都ベオグラードで行なわれたバスケットボール五輪最終予選でリオ五輪を目指した日本男子代表だが、予選ラウンドで2連敗を喫し、早々に敗退した。

2連敗で五輪への道がまたしても途絶えてしまった男子バスケ2連敗で五輪への道がまたしても途絶えてしまった男子バスケ 参加18カ国中、日本は最下位の世界ランキング48位だったことを考えれば、驚くべき結果ではない。しかしながら、初戦のラトビア戦では48-88と大差をつけられるなど、ランキング以上に、世界との大きな実力差を感じずにはいられない内容だった。

 日本男子バスケットボール代表は1976年のモントリオール大会以降、五輪出場から40年も遠ざかっている。国際バスケットボール連盟(FIBA)はあまりに他の出場国との差がありすぎる場合には、ホスト国といえども参加を確約しない可能性があり、4年後の東京五輪への出場権が与えられるかどうかは現段階ではわからない。もし参加が認められなければ、不名誉な五輪連続不出場の記録がさらに伸びてしまう恐れがある。

 今回の五輪予選の2試合だけでそう思うのではない。選手のレベルや国内リーグの競争、育成制度、協会の強化体制など、日本全体で競技力向上に取り組まなければ世界で勝負にならないと感じる。日本のレベルも進歩はしているだろうが、世界も同じように、あるいはそれ以上に実力をつけている。

 2005年、プロ化を渋る実業団中心の日本リーグから飛び出す形でbjリーグが始まり、トップリーグが2つ並立する状況に、日本バスケットボール界は混乱し続けた。

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