bjリーグ城宝匡史「全員プロならば、リーグを統一したい」 (3ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

――NBLチームからのオファーを断った理由は?

城宝 やっぱり、昨シーズンに富山がプレイオフまでいったので、優勝できるチームでやりたいということと、NBLに移籍して、勝てるかどうかわからないチームに行くのはどうかと思ったからです。あとは条件面で富山のほうがよかったから。別に僕はどちらのリーグでプレイしてもいいんです。条件がよければNBLでプレイしてもいいし、bjのほうが条件がいいのであれば、bjを選びます。

――条件がよければbjリーグを選ぶのは、先ほどから言っているように、bjリーグが「プロリーグ」だからですか? こだわっているのはプロリーグであることですか?

城宝 そうです。僕はプロリーグであれば、NBLでもbjでもいいんです。海外でプレイしてもいいです。僕がこだわっているのは、プロリーグでプロ契約ということです。全員プロでやるのなら、ひとつのリーグでやりたいです。

――先ほども出た日本がアジアで低迷していることについては、トップリーグでプレイしている選手としてはどう思いますか?

城宝 僕は大学まではバスケットをよく知らず、しっかりした技術を学ばずにきました。大学に入ってからバスケットで飯を食っていきたいと思うようになり、そんな時に、本当にいいタイミングでbjリーグができて、就職活動しないでbjリーグに入ることを目指してバスケの練習だけしてきたんです。とにかく、うまくなりたいという気持ちでやってきました。

 そういう環境でここまで来た僕が思うのは、多くの指導者が勉強不足だということです。日本はミニバスのレベルが高いのに、中学校や高校に進むと、特に公立だと部活の先生次第というか、指導者がいないチームは伸び悩んでしまいますよね。サッカーみたいにクラブチームでユースチームを作って大会を開けば、レベルアップすると思います。部活はどこかに入らなきゃいけないからやるケースもある。でもクラブチームはやりたい選手が入るから伸びる。そういう状況をもっと日本のトップの人たちが知って改善すべきです。レベルアップをするなら下からの底上げが必要で、そこから変えていく必要があると思います。

 また、bjリーグの審判の質も上げていかなくてはいけないと思います。審判の質が上がることで僕ら選手のレベルも上がります。指導者にしても、審判にしても、海外の試合を見て勉強したり、これをクリアしないといけないという基準を作るべきです。

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