【男子バスケ】富樫勇樹「シャイなままでは世界と戦えない」 (4ページ目)

  • 小永吉陽子●文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

―― 今後のアメリカ挑戦のスケジュールはどうなっているのですか。

 Dリーグはドラフトが11月で、10月後半にトライアウトしているチームが多いので、10月にはまた渡米します。

―― サマーリーグでは「足りない部分が多く見つかった」と言ってましたが、日本代表の活動を含めて見えてきた課題は何ですか?

 いちばんはフィジカルの面です。それはアメリカに行く前からわかっていた部分。身長はもうしょうがないので、このコンディションのまま、スピードは落とさないで、もう少し体を大きくして、体重を増やすのが課題です。

 こういう台湾とかに来ると、食べる物が限られてくるので体重が落ちるんですよ。日本に帰ったらガッツリとウエイトトレーニングをやって、食事の量も増やさないといけません。

―― この夏、NBAサマーリーグと日本代表というやりがいのある挑戦が続いた中で、成長できたと思えるところは?

 これまで経験したことのないことが続いているので、すごくいい経験をさせてもらっています。3年前にも日本代表候補に入ってジョーンズカップに出たんですけれど、あの時は育成枠みたいな感じで大会に連れて行ってもらったという感覚だったんです。今年はそうじゃなくて日本代表に残れるようにやっているので、意識が変わって自覚が出てきました。今回ジョーンズカップに出て、若いうちから代表で戦うことは、すごく成長につながると思いました。最終戦で左足に結構ひどい打撲をしてしまったので、今はケガを治すことを第一に考えて、体作りをしたいと思います。

【プロフィール】
富樫勇樹(とがし・ゆうき)
1993年7月30日生まれ。新潟県出身。スピードあるプレイと1対1の得点力を持つ167cmのポイントガード。本丸中学校3年時に、父・英樹氏のコーチのもとで全国優勝の原動力となり、高校はアメリカのモントロス・クリスチャン高に留学。帰国後の2012-13シーズンにbj秋田にアーリーエントリー制度を用いて入団し、新人王を獲得。2013-14シーズンにチームをファイナルに導く活躍でベスト5を受賞。2014年に日本人で4人目となるNBAサマーリーグに出場し、さらに日本代表入りを果たす。

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