2014.08.21

【男子バスケ】富樫勇樹「シャイなままでは世界と戦えない」

  • 小永吉陽子●文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

富樫勇樹インタビュー②<日本代表編>
<NBAサマーリーグ編>はこちら

ジョーンズカップ、アメリカ戦で会場を沸かせた富樫勇樹若いうちから代表で戦うことは、
すごく成長につながると感じた

 ドライブインからのフローターシュート、そしてバスケットカウント――。アメリカ選抜()を相手に富樫勇樹が果敢にたち向かったシーンに、台湾の観衆が沸き返った。
※アメリカ選抜 = プロリーグ入りを売り込むためにエージェント会社に所属する選手を結集させた即席のクラブチーム

 若手育成を目的として出場したジョーンズカップで、日本代表は1勝8敗となかなか勝利を挙げられなかったが、富樫がオフェンスの軸として機能し始めた6戦目からは、少しずつ上向きになってきた。今大会の富樫は、2戦目と最終戦で左足を打撲して出場時間は限られたが、NBAのサマーリーグ()でも大男をかいくぐってフローターシュートを決めて観衆の目を惹きつけたように、富樫がスピードで振り切るシーンには目を見張るものがあった。
※今年7月のサマーリーグで日本人として史上4人目のロスター入りを果たした。

 日本代表は今年度より長谷川健志ヘッドコーチ新体制のもと「アジアを知ること」をテーマに初年度のスタートを切った。だが、7月に行なわれたアジアカップでは、足が止まってスローダウンするシーンが何度もあり、戦術もまだ確立されていなかった。結果、不完全燃焼の9チーム中6位。近年のアジア上位チームは、ゲームメイクもできて、スピードでオールコートを展開できるタフなガードが主流。日本はここ数年、大型ガード化を目指していたが、走力の面からいえば後れをとっており、見直さなければならない時期にきていた。

 そんな中、大会終盤であるが、富樫のドライブインからのパスに合わせて、ウイングの選手たちが速いテンポでシュートを打つ姿勢が出てきたことは好材料だった。ポイントガードとしてはまだゲームを掌握するまでには至っていないが、「攻撃の起点になれる富樫のプレイは日本が走るために必要。もっと試してみたい」との長谷川ヘッドコーチの評価は、これまでの日本を変えるポイントとなるのは確かで、このジョーンズカップの収穫だといえる。