【NBA】クリス・ポール加入でクリッパーズがブレイクの予感

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi 青木 崇●構成 text by Aoki Takashi
  • TOBI●撮影 photo by TOBI photo by Getty Images

クリス・ポール(左)が若きブレイク・グリフィン(右)らをどう操るのか、クリッパーズに注目だクリス・ポール(左)が若きブレイク・グリフィン(右)らをどう操るのか、クリッパーズに注目だ

【2011-12 NBA戦力分析~ウェスタン・カンファレンス編】

 まず、昨季NBAチャンピオンのダラス・マーベリックス(14勝8敗)は、タイソン・チャンドラーをニューヨーク・ニックスに放出し、ロサンゼルス・レイカーズからラマー・オドムを新たな戦力として加えました。ただマーベリックスは、オドムの使い方に戸惑っているような感じがすごく見受けられます。さらにダーク・ノビツキーも、昨年のファイナルを制したときのようなパフォーマンスを、まだ出し切れていません。プレイオフには進出できると思いますが、昨年みたいな勢いを今年は出せないのではと、僕は感じています。

 それはガードのJ・J・バレアをミネソタ・ティンバーウルブスに放出したからです。試合のテンポをガラッと変えられるのは、NBA全体を見渡しても多くはいません。バレアは、流れが悪くなったときに出すと起爆剤になるプレイヤーなんです。他のメンツで補おうとしても、それは無理でしょう。

 勢いでいうならば、オクラホマシティ・サンダー(16勝4敗)のほうが可能性を感じます。昨年のプレイオフでは、期待されたラッセル・ウェストブルックが不発に終わったものの、彼はそれを糧に、かなり勉強していると思うんですよ。昨年までの「自分をアピールしたい」という雰囲気はなく、「チームとして勝つんだ」というプレイを新たなノウハウとして取り入れた感があるのです。ウェストブルックの成長を見て、僕は今シーズンのサンダーに大きな期待を寄せています。

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