「ポスト錦織圭」。期待の10代、西岡良仁と中川直樹

  • 神仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

2月特集 2015年躍動するホープたち(8)
 2月15日、錦織圭がATPメンフィス大会で優勝し、同大会の3連覇を達成。キャリア通算8度目のツアータイトルを獲得して、世界ランキング5位を死守した。

 そして、その日本のエース、錦織の背中を追って、日本の若手も成長を続けている。なかでも、錦織と同様に「盛田正明テニス・ファンド」のサポートを経て、「IMGアカデミー」でトレーニングを続けるふたり、19歳の西岡良仁と18歳の中川直樹は、ポスト錦織圭の有力候補だろう。

 新世代期待のひとり目、西岡良仁は、現在ATPランキング154位(2月16日付け)で、日本男子の5番手につけている。

2月のデルレイビーチでベスト8に進出した西岡良仁2月のデルレイビーチでベスト8に進出した西岡良仁  三重県出身で、4歳からテニスを始めた西岡は、2007年全国小学生テニス選手権で優勝。その後、中学3年生からフロリダのIMGアカデミーへテニス留学をした。実は西岡は、留学の奨学金を給付してくれる「盛田正明テニス・ファンド」の選考に2度落ち、それでもあきらめずに合格をつかみ取った経歴の持ち主だ。

「盛田ファンド」では、その年の目標をクリアできないと、選手を日本へ帰国させてしまうが、ジュニア時代から負けず嫌いで有名だった西岡は、練習を重ねて目標を達成していった。そして、2012年USオープン・ジュニアの部で、単複ベスト4という大きな結果を残したのだ。

 13年には一般大会にも挑戦。2月にはプロの登竜門となるフューチャーズ大会(メキシコ)で初優勝した。さらに11月の全日本テニス選手権では、初出場ながら準優勝を成し遂げた。

 そして14年1月、西岡は念願のプロ転向を果たし、「3年後にはランキングをふた桁にしたい。将来の目標は一番になることです。目指しているのは、もちろん頂点。プレーを見て面白いと思ってもらえる選手になりたい」と夢を語った。

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