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【F1】15歳の角田裕毅は「いい意味で変わっていて面白い」中嶋悟がホンダに推薦したらダントツに速かった (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【鳥肌が立ったモナコでの君が代】

── いつか日本人をF1の表彰台の中央へ......。

「当時FIA F2では松下信治(まつした・のぶはる)ががんばっていて、モナコで日の丸が揚がって『君が代』が流れた時、鳥肌モノですごく感動的だったんですよね(GP2シリーズ第2戦モナコで松下が日本人ドライバー初となるモナコ市街地サーキットでの優勝を飾った)。

 そういうのを何度か経験していると、F1でもこれを実現したいという思いが強くなりました。だから、レッドブルジュニアチームと提携をして、日本人ドライバーをF1に昇格させようと。

 そんな矢先の7月に、マルコさんから『ハンガリーでF3マシンを使ったテストをするから、日本人の育成プログラムのなかで一番いいドライバーを連れてこい』と言われたんです。角田が序盤戦で何勝も挙げていたので、国内の担当と話したら『今シーズンは角田がダントツです』と。それでホンダの本社に角田を呼んで会ったのが、初めて彼としっかりと話した機会でした」

(つづく)

◆角田裕毅の素顔01後編>>「たった2日間のF3ドライブでトップタイムをマーク」


【profile】
山本雅史(やまもと・まさし)
1964年3月15日生まれ、奈良県出身。高校卒業後の1982年、本田技術研究所に入社。2016年、マネージメントの手腕を買われてホンダ本社のモータースポーツ部長に就任。2019年にF1担当マネージングディレクターとなり、2020年のアルファタウリ優勝や2021年のレッドブル・ドライバーズタイトル獲得に貢献。2022年1月にホンダを退職し、現在はMASAコンサルティング・コミュニケーションズ代表を務める。

著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

【写真】F1ウィリアムズ育成ドライバー・松井沙麗(当時13歳)インタビューカット集【写真】F1ウィリアムズ育成ドライバー・松井沙麗(当時13歳)インタビューカット集

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