検索

2025シーズンF1トピックス10 40歳のハミルトンはフェラーリで再び速さを取り戻せるか (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 昨年の後半戦だけを見れば、フェラーリのエースとしてチームを牽引してきたシャルル・ルクレールは最多ポイントを獲得している。マシンは一発の速さよりもレースペースに優れており、決勝で強さを発揮した。

 チームの戦略面やオペレーション面ではやや不安が残るだけに、チームがライバルを上回る最速のマシンさえ完成させられれば、ルクレールはいつでもタイトル争いに挑戦する準備ができているはずだ。そのチームの弱さをカバーすべく、ルクレール自身がチームをさらに強化するために動く必要もあるかも知れない。

 メルセデスAMGのジョージ・ラッセルも昨年は実質的に3勝を挙げ(ベルギーGPは最低重量違反で失格)、マシンさえ揃えばタイトル争いに加わってくるドライバーだ。ただし、メルセデスAMGのマシンは本来のパフォーマンスを最大限に発揮できる幅が狭く、コンディションやセットアップを最適な状態に合わせ込めずに低迷することも少なくなかった。

 ただ、昨年のシーズン終盤戦はこの対策のためのデータ収集にあてていた。2025年にこの点が改善していれば、常にトップ争いに加わってくるかもしれない。

 そしてレッドブルも、昨年途中からマシン開発によって挙動がピーキーになるという問題に悩まされたが、終盤戦にはフロアの改修によってほぼ解決。2025年型RB21がドライバーの攻めやすいマシン挙動になれば、フェルスタッペンの妙技もより一層光るはずだ。

 もちろん、かつてのような独走はもう無理だろう。しかし、4チームが入り乱れるような大混戦の状況こそ、フェルスタッペンとレッドブルの強さが際立つ可能性も高い。

 いずれにしても2025年型マシンが発表されるまでは予測できないが、昨シーズンの中盤戦以降のようなレースごとに勢力図が変わり、トップドライバーたちが勝利を分け合う大混戦が2025年シーズンも続くことは間違いないだろう。

2 / 4

キーワード

このページのトップに戻る