検索

角田裕毅はレッドブル移籍の噂に苦笑い 今は「絶対に負けられない」ハンガリーGPに集中するだけ (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【フロアもサイドポッドも旧型のRB】

 噂がひとり歩きをしている。だが、角田自身は特に何も変わらず、いつもどおりのスタンスで今週末に臨んでいると言う。

「僕にとって何か害のある悪い噂ではないのでいいことですけど、別に......。いずれにしても、僕は(レッドブルと)そんな話はしていませんし、噂は噂でしかないので、僕としてはやることは何も変わらないですね。

(夏休みにペレスのパフォーマンス条項について決断を下すという)噂が本当ならそうかもしれませんけど、僕は詳しいことは何も知らないですし、ヘタしたらメディアのみなさんよりも詳しくないくらい(苦笑)。長期的な契約がフィックスされていない今の状況では、僕にとってはすべてのレースが重要だということに変わりはないですね」

 噂は噂でしかなく、この2戦でペレスが好走を見せれば、この話は一気に霧散する。それは角田にどうこうできることではないのだから、角田は自分のレースに集中し、少しでもいい結果を出すだけだ。

 また、RBと角田にとってこのハンガリーGPは、極めて重要なレースだという。

 今週末のハンガリーと来週のベルギーで行なわれる2連戦が終わると、F1は3週間の夏休みに入る。中団グループ最上位のままでシーズン折り返し地点を迎えたい、というのがチームの狙いだと角田は言う。

「この2戦は僕らにとって、ものすごく重要な2戦です。僕たちは中団グループのトップに立った状態で後半戦のスタートを切りたいので。だから今週は100%パフォーマンスを出しきる必要があると思っています」

 RBは第10戦スペインGPでアップグレード投入に失敗し、検証の末、ほぼそれ以前のマシンパッケージに戻しての走行を強いられている。フロアもサイドポッドも旧型だ。

 そのため、長いストレートがあって空力効率が求められるベルギーのスパ・フランコルシャンは、今のRBにとってはシルバーストンやレッドブルリンク同様に、苦手なサーキットに位置づけられる。逆にハンガロリンクは、RBが苦手とするストレートや高速コーナー、長く回り込むコーナーが少ないため、今のVCARB 01でもまずまず戦えるはずだ。

3 / 4

キーワード

このページのトップに戻る