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角田裕毅、アブダビの衝撃!など「成長を感じさせた」2023年 F1ジャーナリストは「ミス以上に見るものをワクワクさせた」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

2023シーズンF1トピックス10(中編)

◆F1トピックス10・前編>>「ベッテルを抜いて歴代3位」「驚異のルーキー現る!」

 3月5日にバーレーンで開幕を迎えた2023シーズンのF1は、世界各国を8カ月半かけて転戦し、11月26日のアブダビで閉幕した。

 中国GPが新型コロナウイルスの影響でキャンセルとなり、エミリア・ロマーニャGPも豪雨による中止で予定されていた史上最多24戦のカレンダーは全22戦になったものの、F1サーカスは各国でさまざまなドラマを生んだ。

 2009年からF1を現地で全戦取材するジャーナリスト・米家峰起氏に2023シーズンのトピックスを10点、ピックアップしてもらった。

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最終戦アブダビでトップを走行した角田裕毅 photo by BOOZY最終戦アブダビでトップを走行した角田裕毅 photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る【4】大興奮のモナコGP。42歳のアロンソが大奮戦!

 アルピーヌからアストンマーティンへ移籍したフェルナンド・アロンソの発奮も、2023年の大きなトピックのひとつでした。

 フェラーリやメルセデスAMGがつまずいたシーズン前半はアストンマーティンが2番手のチームとなり、タイヤマネジメントのよさやアロンソ自身のレース巧者ぶりを遺憾なく発揮。連続して表彰台を獲得し、大いに存在感を示しました。

 アストンマーティン自身が「2026年のタイトル争い」をターゲットとしており、まだまだ発展途上であるため、シーズン中盤以降は開発の遅れもあって苦しいレースが続きました。ですが、モナコGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と超僅差の予選を繰り広げ、近年稀に見る「予選名勝負」を見せてくれました。

 決勝では雨が降ってきた時に天気予報の読みを間違えなければ優勝していたはず。ただ、豪雨のオランダGPではしっかりと戦略を決めて、久々の表彰台を獲得しました。サンパウロGPでもセルジオ・ペレス(レッドブル)との激しいバトルの末に最終ラップで抜き返し、再び表彰台を奪取しています。

 結果、2023年は合計8回もの表彰台を獲得。ドライバーズランキング4位に入るという結果だけでなく、劇的なレースを見せる役者ぶりでも「名手アロンソ、ここにあり」を遺憾なく見せつけたシーズンだったと言えるでしょう。

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著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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