2020.08.20

22人ごぼう抜き。MotoGP王者マルク・マルケスは呆れるほど速い

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

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MotoGP最速ライダーの軌跡(5) 
マルク・マルケス 中 

世界中のファンを感動と興奮の渦に巻き込んできた二輪ロードレース界。この連載では、MotoGP歴代チャンピオンや印象深い21世紀の名ライダーの足跡を当時のエピソードを交えながら振り返っていく。
5人目は、マルク・マルケス。現代MotoGPの「無敵の王者」の栄光の軌跡をたどる。

 右目の手術を無事に終え、二重視の問題を解消したマルク・マルケスは、2012年に2年目のMoto2シーズンを迎えた。

2012年、Moto2クラス最終戦バレンシアGPのマルク・マルケス 開幕戦のカタールGPは予選で2番タイム、決勝レースでは優勝と、復活をアピール。第2戦のスペインGPはポールポジションを獲得したものの、0.2秒の僅差で優勝を逃した。このレースでマルケスを抑えて勝利を収めたのは、ポル・エスパルガロ。子どもの頃、スペインのカタルーニャ選手権を走っていた時代から切磋琢磨してきた好敵手だ。

 2人はこの年、激しいチャンピオン争いを繰り広げた。ポールポジション回数は、マルケス7回に対してエスパガロが8回という数字からも毎戦の激しい争いが見て取れる。ただし、優勝はマルケスが9勝に対してエスパルガロは4回。この結果からわかるとおり、全体としてはマルケスが優勢にシーズンを進めていった。

 チャンピオンを決めたのは、最終戦ひとつ手前の第16戦オーストラリアGPだった。エスパルガロがポールポジションからスタートして優勝。マルケスは3番手でゴールし、10年の125ccクラスに次ぐ2回目の世界タイトルを手中に収めた。