地元GPで最高のレースを。日本人ライダー7人が意気込みを語る (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 鈴木はタイGPでトップ争いの最中に転倒に巻き込まれてしまい、残念ながら結果を残せなかったが、次戦に向けて前向きな姿勢を見せた。

「序盤に狙いどおり前へ出て、レースを引っ張っていくことができた。今回はツイてなかったけど、レース内容はいいし、バイクのフィーリングも悪くないので、次の日本GPで気持ちを切り替えて、いい結果を出せるようにがんばります。ツインリンクもてぎは、ここ(タイ・ブリラムサーキット)と同じようにハードブレーキングがメインのコースですが、今回もセットアップが決まっていたので不安材料はありません」

 小椋もタイでトップ争いの最中に、最終ラップで転倒に巻き込まれてしまい、2戦連続表彰台を逃してしまった。

「終盤にかけてリズムがよくなってきたので、残り周回を考えて少しずつ上げていったけど......。ちょっと遅かったですね、(転倒に)巻き込まれてしまったので。今回の調子はそこまで悪くなかったし、このままよくしていければ、(日本GPも)いいんじゃないかなと思います」

 表彰台を獲得してトップ争いを続ける彼らとは対照的に、思いどおりの走りができずに苦戦を強いられているのが真崎一輝(BOE Skull Rider Mugen Race)だ。第13戦・サンマリノGPの転倒が原因で、十分にフロントを信頼してブレーキングから旋回へつなげていくことを、今もできないでいる。

「次は日本だから、地元で流れを変えたいですね」と話すが、実はツインリンクもてぎはけっして真崎の得意コースではない。

「ひょっとしたら、全19戦でいちばんの苦手コースかもしれません。でも、なぜかアジアタレントカップ時代から好成績を残せているんですよ。だから、それを自信に換えてがんばります」

 もうひとりのMoto3選手、佐々木歩夢(Petronas Sprinta Racing)は高い資質を周囲から高く評価されながら、今季はうまく噛み合わずにまだ結果を残せていない。来年はホンダからKTM陣営へ、しかもファクトリー待遇での移籍がすでに決定している。

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