2019.09.25

レッドブル・ホンダに謎のグリップ不足。
フェルスタッペンは最低と吐露

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 F1第15戦・シンガポールの表彰台に立ったマックス・フェルスタッペンの顔には、明らかに落胆の色がにじんでいた。それは、レッドブル・ホンダがこのシンガポールGPに勝つことだけを考えて臨んでいたからだ。

「僕らは勝つためにここに来た。でも、それができなかった。パフォーマンスという意味では、オーストリアGP(第9戦)以降で最低のレースだったと思う。僕らはここではかなり速いと思っていた。これはある種のウェイクアップコール(警鐘)のようなものだ」

勝ちを狙ったシンガポールGPで完敗を喫したレッドブル・ホンダ 中低速サーキットのマリーナベイ市街地サーキットでは自分たちが速いはずだ――という慢心が、チームのどこかにあったのかもしれない。

 金曜フリー走行では、トップのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)と0.184秒差の2位。それもトラフィックに引っかかって満足なアタックでなかったことを考えれば、実質的に自分たちがトップにいるという手応えがあった。

 そのせいか、フェルスタッペンも上機嫌だった。

「最終セクターで3、4台に引っかかったから、そういう意味であまりいいラップではなかった。そのせいでハードタイヤのタイムに比べて0.2秒しか短縮できなかったからね。その点を考えれば、かなり僕らは強力だと思う。クルマはとてもよく機能しているよ。シンガポールはとてもバンピーだし、きちんと理解するのが難しいサーキットだけど、コンペティティブなクルマでなら走っていてもすごく楽しい」

 しかし、土曜日になって状況は一変した。

 フェラーリが急に速さを見せたのに対し、レッドブルやメルセデスAMGはグリップの安定感を欠き、狙っていたポールポジションにも0.596秒差の4位と、遠く及ばない結果となってしまった。

 レッドブルも、メルセデスAMGも、コーナーによってグリップしたりしなかったりと安定感を欠き、マシン本来の速さをフルに引き出し切れなかったという点で共通していた。