2019.05.10

中盤戦の行方を占うアップデート。
レッドブル・ホンダの伸びしろは?

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 ヨーロッパラウンド開幕のスペインGPには、ほぼすべてのチームがアップデートを持ち込んでくる。開幕からの遠征が終わり一段落のついたこのタイミングで、シーズン中盤戦を戦うために車体の空力やメカニカル面、そしてパワーユニットに大きな改良を加えてくるのだ。

 今年は前後ウイングなど空力レギュレーションが変更されただけに、どのチームも伸びしろは大きい。つまり、開発競争の勝ち負けは例年以上に大きな意味を持つことになる。

ウイングなどにアップデートを投入してきたレッドブル・ホンダ ホンダは前戦アゼルバイジャンGPで一足先にスペック2のパワーユニットを投入し、信頼性と性能を向上させてきた。そして今週末のスペインGPでレッドブルは、前後ウイングやフロアなどにアップデートを投入することになる。

 しかし、これが勢力図をガラリと変え、レッドブル・ホンダがメルセデスAMGやフェラーリを抜いてトップに立つとは思わないほうがよさそうだ。

 それほど大きなアップグレードではないと、マックス・フェルスタッペンは冷静に語る。

「上位2チームとのギャップが小さくなればと思っているけど、正直言って今回のアップグレードで彼らを追い越せるとは思っていない。ただ、どんな小さなアイテムでもパフォーマンスをもたらすことは間違いないから、僕としては喜んで使いたいけどね。ライバルたちもアップグレードは持ち込んでくるはずだから、僕らのアップグレードのほうが少しでもうまく機能してくれることを願っているよ」

 当然ながら、メルセデスAMGやフェラーリもアップデートパーツを投入してきている。とくにフェラーリは、第7戦・カナダGPで投入予定だったスペック2のパワーユニットを前倒しして持ち込み、開幕から4連敗を喫しているメルセデスAMGに対して反撃に打って出るつもりだ。

 レッドブルにとっては、彼らの向上幅以上のものを持ち込まなければ、追いかけるどころか引き離されてしまうことになる。

 開幕戦で3位表彰台を獲得した後は、3戦連続で4位と、表彰台に手が届かないレースが続いている。再び表彰台に舞い戻るためには、2強より大きなアップグレードで彼らの間に割って入らなければならない。