ホンダF1の加速にドライバーも上機嫌。パワーは昨年のメルセデス超え (2ページ目)
チーム関係者によれば、性能面で昨年のメルセデスAMGレベルのパワーはすでに達成しているようだ。もちろん、メルセデスAMGやフェラーリはさらに出力を伸ばしてきているだろうが、そのギャップが縮まったことは間違いない。ドライバーたちが上機嫌だったのはそのためだ。
ピエール・ガスリーはホンダのパワーユニットの感触をこう説明する。
「パフォーマンスも、信頼性も、あらゆる面で進歩しているよ。バルセロナで走ったときには、あらゆるコーナーの立ち上がりで"キック(加速)"を感じたよ。昨年と比べると明らかに進歩していたし、とてもポジティブだった」
ホンダ自身も、大幅に進歩した。だが、レッドブルとタッグを組むからこそトップ争いに加わることができるのも、また事実である。そのくらい、3強チームとその他ではマシン作りに対する技術力も予算のかけ方も、あらゆる要素がケタ違いだからだ。
トロロッソもいいチームではあるが、彼らと組んでいるだけではどんなに優れたパワーユニットを作りあげたとしても勝つことはできない。昨年最強と言われたフェラーリ製パワーユニットを搭載していても、本家とハースやザウバー(現アルファロメオ)では大きな差があったのを見れば、チーム力の差は明らかだ。
そういう意味で、ホンダは今年レッドブルと組むことで初めて、トップ争いのチャンスを与えてもらったことになる。
その"レベルの違い"はすでにテストの段階から明らかで、ホンダのパワーユニットの熟成もさらに加速しそうだと本橋副TDは語る。
「速いクルマはコーナリングも速いので、エンジンも負荷の高い領域を使うケースが出てきますし、エンジンの運転領域もふたつのクルマで違います。ドライバーによっても違いますから、今までは2種類の運転だったのが4種類になったわけですし、彼らの好みに合わせてもっと向上させられるものは見つかってきています。
2 / 4