2019.03.14

今季F1の序列は? 優位のフェラーリに
次ぐホンダ、焦るメルセデス

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 2019年シーズンの開幕を前に、世間では「フェラーリ圧倒的優位」の下馬評で持ちきりだ。果たして開幕戦オーストラリアGPでは、フェラーリが独走で勝利を収めるのか?

バルセロナでの開幕前テストで好タイムを記録したフェラーリ バルセロナ合同テストでは、たしかにフェラーリが速さを見せた。セバスチャン・ベッテルが総合トップタイム1分16秒221を記録し、新加入のシャルル・ルクレールも0.01秒差で続いた。両者ともにフルプッシュはせず、燃料もやや重めに積んでの走行で、まだまだ速さは隠していると見られている。

 一方、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンは、0.003秒差のタイムを記録してはいる。だが、「現時点ではフェラーリが最速だ。彼らとは0.5秒くらいの差があると思う。僕らにとって、これまでで最大のチャレンジだ」と本音を吐露した。

 たしかに、両者のオンボードカメラの映像を見れば、その違いは明らかだ。ベッテルはアタックラップであることがわからないほど、スムーズでゆったりとしたステアリングさばきを見せているのに対し、ハミルトンはほとんどのコーナーでターンインした後にマシンがふらつき、ステアリングの修正を重ねていた。

 また、フェラーリSF90は初日の走り始めから「マシンバランスが取れていて、ドライバーが自信を持って攻めることのできる運転のしやすいクルマだった」(マティア・ビノット代表)のに対し、メルセデスAMGは「速度域によってダウンフォースの前後バランスが異なり、マシンバランスに問題を抱えている」(バルテリ・ボッタス)と対照的な状況だった。

 フェラーリはテスト前半から同じ空力パッケージで8日間走り続け、セッティングを熟成していった。それに対してメルセデスAMGは、テスト前半はコンサバティブな空力パッケージでメカニカル面の確認に専念し、テスト後半では「本当にパワーユニットが入っているのか?」と目を疑うほどコンパクトな開幕仕様の空力パッケージを投入して性能面の引き出しに移る、例年どおりのプログラムをこなした。