2018.10.10

トロロッソ・ホンダ、鈴鹿で悲喜こもごも。
予選はもっと上に行けたはず

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 2018年の日本GPはトロロッソ・ホンダにとって、悲喜こもごものレースとなった。

 世界屈指のテクニカルサーキットであり、マシンの総合力が問われる鈴鹿サーキットは、各チームの実力を丸裸にする。その場所でトロロッソ・ホンダは、予選で6位・7位という好結果を勝ち獲った。しかし、決勝ではズルズルと後退し、2台ともにポイントを獲得することすらできなかった。

 日本GPで彼らが経験した「明と暗」を振り返っていきたい。

鈴鹿に訪れた大勢のファンからサインを求められるピエール・ガスリー 雨まじりの難しいコンディションで行なわれた予選でQ3に進出し、6位という自己最高の結果を手にしたブレンドン・ハートレイは、少し感情的になっていた。

「すごくいい気分だったよ。インラップは少しエモーショナルになってしまった。普段はそんなことないけど、この半年間のよかったこと、悪かったこと、さまざまが思い出されて……。僕自身が成長してきたことはわかっていた。だけど、それを結果で証明するチャンスがなかなか巡ってこなかった。

 ピエール(・ガスリー)に0.1秒や0.05秒の差で予選の結果が大きく違ってしまったり、レース戦略がよくなかったり、運が思うようにきてくれなかったり……。自分自身はどんどんよくなっているのに、それを証明するチャンスがないからフラストレーションが募(つの)っていた。でも今日、それがようやく果たせた。だから今日は、最高の気分だよ」

 これまで思うように結果を出せず、周囲からの評価が下がっているのも自覚していた。自分自身としては成長しているにもかかわらず、ほんのわずかな差でピエール・ガスリーとの順位差が大きなものになっていることに焦りもあった。それがようやく、結果という形で示すことができたのだ。

 トロロッソは日本GPに向けて、サスペンション周りに新たなフィロソフィを投入し、レーキ(前傾角度)セッティングを変えた。金曜のフリー走行でリアエンドのディフューザー後方に大がかりな気流センサーを装着し、データ収集を行なっていたのはそのためだ。