不運続きの中嶋&関口コンビが「3度目の正直」でスーパーGT初優勝 (2ページ目)
第3戦・鈴鹿では、レース序盤に他車に追突されコースオフしてしまい、一気に最後尾まで後退。普段はクールに振る舞うことの多い中嶋が、珍しく憤りを露わにしていた。
続く第4戦・タイでは、予選10番手と後方からのスタートとなった。だが、着実に順位を上げて、残り10周を切ったところで2番手に浮上。関口が怒涛の追い上げを見せてトップの小林可夢偉(DENSO KOBELCO SARD LC500/ナンバー39)に迫る。流れは完全に関口のほうにあり、ゴール直前でトップ入れ替えかと思われた。だが、最終ラップに入ったところで、まさかのガス欠。ゴールまで残り半周というところでマシンを止めて終幕となった。
そして「3度目の正直」で迎えた今回の第5戦・富士。だが、またしても彼らに不測の事態が発生する。予選3番手の36号車は序盤からトップ争いを展開して24周目に2番手となり、トップを走るMOTUL AUTECH GT-R(ナンバー23)に迫っていた。
1回目のピットストップは、23号車が30周目に入ったのに対して、36号車はタイミングをずらして36周目にピットイン。それまでのペースを考えると、このピットストップで23号車を逆転し、トップに立てる計算だった。
ところが。タイヤ交換に手間取ってしまい、約15秒のタイムロス。6番手に後退してしまった。
「メカニックも人間なので、ミスすることも絶対にあります。そこで怒っても時間を戻せるわけではないし、そこから精一杯追い上げようと、気持ちを切り替えました」(関口)
この時点でレースは全体の5分の1が終わったばかり。36号車のふたりは、決して優勝をあきらめなかった。攻めの走りを見せ、116周目にはふたたび2番手まで返り咲いた。
しかし、トップを走るカルソニックIMPUL GT-R(ナンバー12)との差は25秒。さすがに、この逆転は厳しいかと思われた。だが、ゴールまで34周というところで、なんと12号車にトラブルが発生してスローダウン。36号車がついにトップのポジションを手に入れる。
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