佐藤琢磨、やっと今季初の表彰台。チームの作戦が足を引っ張り気味... (2ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 決勝日は朝から快晴。幸いにも例年のアイオワとは違い、今年は実に快適なレース日和となった。気温も湿度もさほど上がることなく、穏やかな風が吹きつけていた。

 スタートではポール・ウィナーのパワーがダッシュ。しかし、1回目のピットストップを迎える前にニューガーデンがトップを奪い、差をグングン広げていった。パワーが順位を下げる一方、予選11位だったジェームズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が絶好調で、最初のスティントのほぼ半分、40周で10台抜きを実現して2位まで浮上した。

 ニューガーデンのスピードはその後も衰えず、一時は"全車を周回遅れにして勝っちゃうのでは?"というほど圧倒的だった。2回目のピットストップを前に、リードラップに残れていたのは、ヒンチクリフ、スペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)の3人だけになった。ピゴットは第2スティントで大幅順位アップ。琢磨もスティント後半に順位を上げた。

 琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、アイオワでの事前テストを行なわなかったため、プラクティス1では出遅れた。だが琢磨は、キャリア初ポールポジションを記録したアイオワのコースを得意としており、予選に向けてセッティングの向上に成功。予選10位となった。そして、レースに向けてさらにセッティングを変更し、走り方にも注意を払うことで、長い走行でもラップダウンの落ち込みが小さい走りができていた。

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