2018.07.13

近藤真彦監督、モヤモヤを解消。
10年ぶりの美酒に酔いしれる

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 2018年のスーパーフォーミュラは早くもシーズン折り返し点を迎え、7月7日~8日に第4戦が富士スピードウェイで行なわれた。決勝レースでは今シーズン、好調な走りを見せているニック・キャシディ(KONDO RACING)が待望の初優勝。近藤真彦監督が率いるKONDO RACINGにとっては、国内トップフォーミュラで10年ぶりの勝利となった。

表彰台の中央で喜び合うニック・キャシディと近藤真彦監督 歌手や俳優としても活躍する近藤監督だが、芸能活動のかたわらでモータースポーツにも情熱を注ぎ、1980年代後半から1990年代にかけては自身もドライバーとしてレースに参戦。1995年のル・マン24時間レースでは名門ニッサンNISMOの一員としてチームに貢献し、総合10位に入った。

 2000年には自らのチーム「KONDO RACING」を立ち上げ、スーパーフォーミュラの前身であるフォーミュラ・ニッポンに参戦する。2002年いっぱいで現役を引退すると、翌年からはチーム代表兼監督として頂点を目指し、2008年の第7戦・富士のレース1でジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがトップチェッカーを飾って勝利。チームにうれしい初優勝をもたらした。

 そのシーズン、KONDO RACINGはチームランキング5位で終え、翌年以降の活躍が大いに期待された。だが、その直後に発生したリーマン・ショックによる経済情勢の悪化から、2009年は参戦を断念することになる。しかし周囲のバックアップもあり、2010年の途中から1台体制で参戦を再開。さらに2015年からは2台体制に戻し、ふたたび勝利を目指すことになった。

 そして、少しずつ軌道に乗り始めた2017年。KONDO RACINGに強力なドライバーが加入する。2015年の全日本F3チャンピオンでニュージーランド出身のニック・キャシディと、同じく2016年に全日本F3チャンピオンを獲得した山下健太だ。

「昨年ふたりのF3チャンピオンがチームに入ってきてくれたことが、僕にとっては強みとなりました。この1年、2年、3年で彼らを育て上げていきたいという気持ちが強かったです。1年目は勉強もしなきゃいけない年だったと思いますが、2年目はどっちかのドライバーが何回かは勝たなきゃいけないという使命感もありました」(近藤)