2018.06.27

苦難の連続のトロロッソ・ホンダ。
解決すべき問題点を責任者に聞く

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 バックストレートで向かい風を受ければ当然、空気抵抗は増えて車速は伸び悩む。コーナーでのダウンフォース量を優先してウイングを立てれば、その影響はさらに大きくなる。すると、コーナーの多いセクター1とセクター3は速くても、ストレート主体のセクター2は大幅に遅いということにもなる。

 通常のサーキットなら過去のデータという土台があるため、それを参考に精度の高いシミュレーションができる。しかし、実質初開催のポール・リカールではセッティングの善し悪しをはかる判断基準がなく、実際に走行して他車のタイムや最高速と比べながら、ラップタイムとバトルでの競争力のバランスを取っていかなければならない。ところが、いつも中位にいるトロロッソの最高速は下位に沈み、下にはマクラーレン勢しかいなかった。

 その点でいえば、土曜午前のフリー走行3回目が雨になり、十分な確認やセッティング調整ができないまま予選を迎えてしまったのも、トロロッソにとっては不運だった。

 ガスリーは、今回の地元レースに闘志を燃やしていた。しかし、スタート直後のターン3でフロントウイングを壊していたエステバン・オコン(フォースインディア)に前を塞がれ、クラッシュしてリタイア。ペナルティで最後尾スタートだったブレンドン・ハートレイは、雨を待ってピットロスを帳消しにするギャンブルが外れて14位に終わった。

 ウイリアムズの2台を抜くなど、決して競争力が低かったわけではないが、純粋なペースで上回っていたはずのマーカス・エリクソン(ザウバー)やストフェル・バンドーン(マクラーレン)に対してストレートで苦戦を強いられるなど、最高速不足の影響は否定できなかった。

「他のクルマと戦うことができなかった。今後のレースに向けて、ストレートスピードの見直しが必要だよ」

 チェッカーを受けた直後、ハートレイは無線でレースエンジニアにそうこぼしていた。そして、空力セットアップに問題があったことをハートレイは示唆している。