速いぞ、トロロッソ・ホンダ。もう最高速はマクラーレンを上回った! (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「現時点では、フロントのエアロは昨年型の正常進化バージョンでしかないが、マシンのリアは極めて新しい。昨年型マシンは空力面に問題があったけど、その解決作業はうまくいったよ。ただしエアロというのは、フロントとリアとマシン全体が一体となって効果を発揮するものだ。

 現時点のマシンはローンチ仕様であって、これからさまざまな新パーツが投入されていくことになる。おそらく他チームもそうだと思うけど、開幕戦オーストラリア、第2戦バーレーン、第4戦バクーと、どんどんマシンの見た目が変わっていくと思う」

 逆に言えば、パワーユニットの決定が遅れたことで開発時間が限られてしまったこともあり、STR13の空力がまだまだ熟成不足なのは、キーも認めている。他チームから移籍してきたエンジニアの目で見て、性能的に立ち遅れていると判明した部分もあったようだ。

 ただ、パワーユニットのドライバビリティについて、ガスリーは「すばらしいし、まったく文句はない」という。

「パワーユニットについて(ガスリーは)『基本的にまったく問題ないよ』ということでした。細かいところは(修正すべき点が)あるので、『ターンXXではこんな感じだったよ』というように、ウチのエンジニアとコミュニケーションを取りながらセットアップやキャリブレーションを変えて試していました。ドライバビリティも『ノープロブレム。グッド』という表現でした」(田辺テクニカルディレクター)

 パワーユニットの性能については、今はまだ信頼性の確保が最優先であり、昨年の最終戦レベルから大きく進歩しているわけではないようだ。しかし、このテストではまだフリー走行や決勝モードでの走行が中心で、予選モードでのフルアタックは行なっていない。

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