38歳ロッシは超人か。右脚骨折から3週間での激走をライバルも絶賛 (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

「23ラップは肉体的にもキツく、最後の7~8周は少しつらかった。チームのサインボードとコースサイドのスクリーンで確認したら、4人が背後にいるとわかったので、『これであきらめたら10位になってしまう』と思い、がんばってベストリザルトを目指した。トップ5に入れると正直思っていなかったので、とてもいいレースだった」

 その口調からは、今のコンディションでできる限りのことはやりきった、という充足感がうかがえた。

 さらに「体調が普通ならもっと速く走れて、さらに数秒早くゴールできていたと思う。でも、自分たちはレース後半に課題を抱えている。その部分はドゥカティのほうがいいので、がんばってよくしていかないといけない」と語る内容からは、終盤に表彰台争いから脱落したのは体調が原因による疲労もさることながら、むしろマシンがリアタイヤに与える負荷でレース後半の摩耗が大きくなったために思ったほどの走りをできなかったのだ、と言外に語っているようでもあった。

 とはいえ、脛骨と腓骨の骨折箇所をピンで固定する手術を行なってからわずか3週間。しかも38歳という年齢で、優勝者から5.882秒差の5位でゴールを果たしているのだから、ロッシの強靱な体力と精神力は、まさに"鉄人"と形容するにふさわしい。

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