ホンダが味わう疎外感。マクラーレンと最後まで、うまくやっていけるか (7ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

ストフェル・バンドーンは自己最高の7位入賞を果たしたストフェル・バンドーンは自己最高の7位入賞を果たした 実際には、フロアが激しく損傷してリアのダウンフォースを失っていたうえに、エンジンの排気管も壊れて排気ガスが漏れ出していた。そのためターボが十分に回らなくなり、MGU-H(※)から発電もできずに大幅にパワーを失った。

※MGU-H=Motor Generator Unit-Heatの略。排気ガスから熱エネルギーを回生する装置。

 生き残ったストフェル・バンドーンは、スタートでコンサバティブにウエットタイヤを履いており、インターミディエイト(雨用とドライ用の中間のタイヤ)へ余分なタイヤ交換をしなければならなかったことや、タイヤ交換に9.3秒も要したこと、さらにピットインが周囲よりも1テンポ遅れたことで、カルロス・サインツ(トロロッソ)、セルジオ・ペレス(フォースインディア)、ジョリオン・パーマー(ルノー)に先行を許してしまった。上位勢の自滅があったにもかかわらず、バンドーンはパーマーについていくこともできず、7位フィニッシュが精一杯だった。

「ウチのクルマはウエットコンディションではかなり力強い走りができたはずだし、かなり期待値は高かった。間違いなく表彰台も現実的な可能性としてあったはずだし、優勝争いもできたかもしれないね。今年の不運がこれで終わりになることを願っているよ」

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