まさかのエンジンブローでホンダに衝撃。次戦は新ユニットで正念場に (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「さっきザックとも話しましたけど、現状については僕も含めてチームの全員がフラストレーションを感じていますし、現在の成績に対して失望しているということは隠すまでもないことです。険悪な雰囲気になったりもするし、ものすごく厳しく当たられてもいますけど(苦笑)、しかしそれイコール来年はもうないとか、関係を解消しますとか、そういう話に結びつける人ばかりというわけではありませんから。

 技術面、現場の人間という面では、非常に献身的にサポートしてくれています。逆にパートナーシップがあるからこそ、そこは厳しくモノを言ってくるわけですし、チームとして同じ目標に向かってがんばろうね、というところは変わっていません」(長谷川総責任者)

 12番グリッドから決勝に臨んだアロンソは、上位勢の自滅も手伝って、レース中盤以降は10番手を走行していた。

 パワー不足と空気抵抗の大きさから、燃費をセーブするためにストレートエンドでスロットルを戻す「リフト&コースト(※)」を強いられたり、時に立っていられないほど強く吹きつける向かい風に「これでは順位をディフェンスしようがない」と不満を訴えながらも、なんとか10位をキープして今季初の入賞が見え始めていた。

※リフト&コースト=ドライバーがアクセルをオフにして惰性でクルマを走らせること。

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