今度はドゥカティ。ドヴィツィオーゾが43年ぶり「完全イタリア優勝」

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

ドヴィツィオーゾがドゥカティに乗って母国イタリアGPで今季初優勝ドヴィツィオーゾがドゥカティに乗って母国イタリアGPで今季初優勝 イタリアメーカーのバイクを駆るイタリア人ライダーがイタリアのサーキットで優勝する。母国GPが盛り上がるには、これ以上ない結果だ。

 トスカーナ渓谷のムジェロ・サーキットで開催された第6戦・イタリアGPで優勝を飾ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)は、これが最高峰3勝目。昨年の第17戦・マレーシアGP以来の優勝だが、ドライコンディションでの勝利は今回が初めて。

 また、ムジェロ・サーキットからクルマでわずか1時間のボローニャに本拠を構えるドゥカティにとって、母国での勝利は2009年のケーシー・ストーナー以来。そして、冒頭に挙げたイタリア尽くしの最高峰クラス完全制覇は、1974年にジャンフランコ・ボネラがMVアグスタを駆りイモラで勝利して以来43年ぶり、という快挙だ。

 レースを終えた直後に、ドヴィツィオーゾは「ムジェロで勝つことは全イタリア人ライダーの夢。それをついに叶えることができた」と、じつにうれしそうな表情で述べた。今回のレースで彼が優勝を獲得する過程には、偶然や幸運が左右するような要素はなにもなかった。フリー走行から着々と積み重ねてきたセッションの取り組みが、決勝レースの走りにしっかり反映された、というべきだろう。

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