ヤマハ独走は許さん! マルケスがパーフェクトゲームでホンダ逆襲へ (2ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 土曜午後の予選では、マルケスが圧倒的な速さでトップタイムを記録していたところへ、ビニャーレスがセッション終了直前にそれを更新。だが、さらに上回るペースで周回していたマルケスがそのビニャーレスのタイムを塗り替えるラップタイムで5年連続のポールポジションを獲得した。

 初の直接対決に向けて、最高のお膳立てが整った格好だ。

 日曜の決勝レースは、しかし、ビニャーレスの早々のリタイアという意外な形であっさりと決着した。2周目の18コーナーで転倒したビニャーレスは、レースを終えた夕刻に「(転倒後にデータを)すべてチェックしたけど、すべて同じだった。進入速度も燃料の搭載量も同じで、(午前のウォームアップ走行時よりも)むしろ遅いくらいだったので、なぜ転倒したのかよくわからない」と、不可解そうに話した。

 おそらくは、路面状態やタイヤの作動状況など、いくつもの要因が複合的に作用した結果の転倒ではあるのだろう。ビニャーレス自身はその様子を「アルゼンチン(第2戦)でマルケスに発生したことが、今回は自分に発生した」と端的に言い表した。

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