ヤマハ独走は許さん! マルケスが
パーフェクトゲームでホンダ逆襲へ

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 5年連続の5戦5勝。圧倒的な強さの"パーフェクトゲーム"記録を、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が今年もさらにひとつ上積みした。

マルケス(中央)が優勝してペドロサ(左)が3位。ホンダが一矢報いたマルケス(中央)が優勝してペドロサ(左)が3位。ホンダが一矢報いた 初開催の2013年以来、テキサス州オースティン郊外のサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行なわれるアメリカズGPで、マルケスは毎年ポールポジションからスタート、圧倒的な強さで勝利を収めてきた。MotoGPにデビューした2013年は、開幕2戦目にしてポールポジションを獲得し、1.5秒以上の差を開いて優勝。さまざまな史上最年少記録を次々と更新していくマルケスの快進撃は、このときにはじまった。

 以後、この会場では毎年ポールポジションが定位置となり、決勝レースでも後続に一方的な大差を開く勝利を続けてきた。だが、2017年の第3戦・アメリカズGPは、マーベリック・ビニャーレス(モビスター・ヤマハ MotoGP)の台頭を前に、マルケスのこの勢いが果たして続くのかどうかに大きな注目が集まった。

 ヤマハファクトリー移籍初年度のビニャーレスは、開幕から2連勝。一方のマルケスは、開幕戦で表彰台を逃し、第2戦は転倒ノーポイントで終えている。シーズン序盤2戦はビニャーレスのペースで推移したが、同じスペイン出身で同世代の図抜けた才能を持つ両雄が、ようやく真っ向勝負を繰り広げると期待されたのが、今回のレースだった。

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