F1新時代を予測。「史上最速のコーナリング」を制するのは誰だ? (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 5秒ものタイムアップを果たす高速コーナリングの走りは大迫力だ。F1マシンがコースオフした際の軌道をシミュレーションするCSAS(サーキット安全評価ソフトウェア)の分析結果を受けて、コースサイドのタイヤバリアやグラベル(砂利道などの非舗装路面)を大幅に改修しなければならないほど、2017年のF1マシンは大きなコーナリングフォースを秘めている。

 開幕戦の舞台、オーストラリアのメルボルンは公園を利用したサーキットとあってバリアとの距離も近く、さらに迫力が感じられるだろう。大迫力のコーナリングに注目してほしい。

(2)激しいバトル必至。決勝レースの争いからも目が離せない!

 2017年はタイヤの特性が変わることで、予選だけでなく決勝も「攻め」の走りが存分に見られるようになる。

 これまでは壊れやすいタイヤをいかに労(いたわ)りながら走るかが、勝負のカギを握っていた。激しいブレーキングでタイヤをロックさせようものなら、一発でタイヤが傷んでしまっていたからだ。だから、果敢なバトルをしようというドライバーはほとんどいなかった。

 しかし、2017年に導入される新型ワイドタイヤはグリップレベルが上がっているだけでなく、そう簡単にオーバーヒートによる性能低下をしないように設計されている。よって、ドライバーたちはタイヤを気にすることなく、激しいバトルができるようになるというわけだ。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る