8年ぶりの大改革。F1新レギュレーションで勢力図がガラッと変わる! (7ページ目)
ただファンにとっては、高度で複雑な技術面の変更より、単純に昔のような耳をつんざく甲高いエキゾーストノートの復活こそが切望するものだという声もある。頭脳で楽しむ知的な面白さよりも、感覚に訴えかける直感的な魅力こそが、F1をはじめとしたモータースポーツ復権のカギなのではないか――。
FIAとしては「F1の商業規模を維持するためには自動車メーカーの存在が不可欠で、彼らの参入を促進するためにはエコロジー技術を意識した現在のレギュレーションが必要だった」という。だが、F1にせよ、WECにせよ、フォーミュラEにせよ、ジャン・トッドがFIA会長に就任してから推進してきたプロジェクトはどれもレース本来の興奮とは異なる、知的好奇心を充足させるようなインテリ層向けのアイテムに成り下がっているように感じられる。
本当の意味での原点回帰と復権を目指すのなら、改めるべきは彼らの姿勢や考え方なのではないだろうか。
いずれにしても、2017年のF1は大きく生まれ変わる――。そんな大変革の年に何が起きるか。それは、過去20年で同じくマシン規定が大きく刷新された1998年、2009年を振り返ってみればわかる。
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