MotoGP開幕。ロレンソ今季1勝目の陰で光った、スズキの逸材 (2ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira  竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 2位はアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)。ドゥカティのエンジンパワーとトップスピードは、去年もすでに他メーカーを軽く上回る性能を発揮していた。今年はさらにそれに磨きがかかり、ロサイル・サーキットの長い直線では、他メーカーに対して10km/h以上の差を開いていた。

「開幕戦から速さを発揮できて良いフィーリングで走れた。今年はいろんな要素が変わったなかで、いい内容のレースだった。チームのおかげで、プレシーズンテストの期間中にしっかりと準備を進めることができた」

 笑顔でそう話すドヴィツィオーゾは、「今日の結果が自分たちの今のレベルなのかというと、そこはまだ過信してはいけないと思う。他のレースも見てみないと自分たちの本当の実力はわからないけど、それでもまあ、今年はマシンのベースセットアップがいいし、去年よりもいい感じだとは思う」とも付け加えた。慎重な姿勢を崩さないところは、いかにもこの選手らしい。

 3位はマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)。プレシーズンテストでホンダ勢は総じて、新しい電子制御の合わせ込みなどで他陣営に比して苦戦を強いられている様子だった。だが、シーズンが開幕してレースを終えてみればしっかりと表彰台を獲得しているのは、やはりそれがトップファクトリーの底力であり、2013年と2014年を連覇したマルケスの才能の賜物、ということなのだろう。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る