【MotoGP】ロレンソが逆転総合優勝。ロッシは届かず不満爆発! (2ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira  竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 1分31秒台を連発して周回し続けるロレンソに対し、ロッシのペースは1分32秒台であったため、彼らとの差を詰めることはできず、むしろギャップはじわじわと広がっていく一方だった。トップグループは、総レース時間記録を更新してチェッカーフラッグを受けたロレンソから0.263秒の僅差でマルケス、さらに0.391秒後にペドロサがゴールする緊迫した争いだったが、ロッシはこのトップ集団の19秒後に単独でコントロールラインを通過し、4位のチェッカーフラッグを受けた。ロッシは13ポイントの獲得で、ロレンソが25ポイントを加算したことにより、ロレンソが5ポイント上回って最終戦でランキングを逆転。2010年と2012年に続き、自身3回目となる最高峰クラスのチャンピオンを獲得した。

「今日は1周目の1コーナーから緊張感とプレッシャーがすごく大きかった。全周回のうち、半分くらいはピットレーンのサインボードを見ることができず、バレンティーノが4番手にいると想定して全力で攻め続けた。最終ラップの最終コーナーを立ち上がってチェッカーフラッグを見たときに、やっと息をつくことができた。スペイン国旗が見えたときは感無量で、普通は泣かないけれども、今日はちょっとこらえきれなかった」

 そう話しながら、ロレンソは上気した表情に少しはにかんだ笑みを見せた。

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