【MotoGP】ロレンソ圧勝でロッシと同点。残り7戦は予測不可能に (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira  photo by YAMAHA MOTOR RACING

 だが、そのシルバーストーン・サーキットについては、「過去にも自分はずっと苦戦してきたコースだし、あそこではホルヘはすごく強い」と、苦戦を予測していることも正直に話す。

 ロレンソは後半戦7レースについて、「今年のバレンティーノは、すごく高いレベルで安定して走っている。自分は5勝しているけれども、表彰台を逃すこともあり、今の厳しい戦いになっている。ここから最終戦のバレンシアまでは、毎戦表彰台に上がり続けたい。そうすれば最終戦、あるいはそれよりも前の段階で勝負をつけられるかもしれない」と話し、残り7戦で明らかに自分に不利になるであろうレースは、第13戦のサンマリノGPだろう、と予測する。

「ミザノはバレンティーノの地元で、彼はミザノのすべてを知り尽くしているから」

 この彼らふたりのチャンピオン争いをさらに複雑にさせる要因が、2013年と2014年を連覇した22歳のチャンピオン、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)の存在だ。

 2013年と2014年には驚異的な速さと強さを見せつけていたマルケスだが、今年は前半戦に転倒ノーポイントが続いて、ロレンソとロッシからは大きく出遅れる格好になった。だが、第9戦ドイツGPと第10戦インディアナポリスGPで連勝。本来の強さを着実に取り戻しつつある。

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