【MotoGP】天才マルケス「成長を続ける理由と唯一の弱点」

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira photo by Nishimura Akira

 2月23日から25日までマレーシア・セパンサーキットで行なわれたMotoGPの二回目のプレシーズン公式テストは、1週間前に22歳になったばかりのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)が、レースペースとタイムアタックの双方で圧倒的に高い水準の走りを見せて締めくくった。

2013年、2014年とMotoGPを連覇しているマルク・マルケス2013年、2014年とMotoGPを連覇しているマルク・マルケス マルケスは初日の走行で「ブレーキに違和感があった」と述べて、総合タイムで6番手にとどまった。しかし、翌日はこの違和感をあっさりと克服し、チームメイトのダニ・ペドロサや、ホルヘ・ロレンソとバレンティーノ・ロッシ(ともにモビスター・ヤマハ)という強力なライバルたちを軽々と上回る走りでトップタイムにつけた。

 公式テスト最終日の三日目は、朝から厳しい陽射しが照りつけるコンディションだったが、比較的路面温度の低い午前中のタイムアタックでは最上位の1分59秒115を記録。レースを想定して行なった20周のロングランでは、路面温度が60℃に達する午後の苛酷な条件下でも、15周連続で2分00秒台を維持する高水準の内容だった。

「ライディングスタイルをうまく合わせていきながら、バイクがどんなレベルなのかを他のサーキットで確認したい。今回のテストは、計6日間(※)のテストが終わった段階で全員の仕上がりが接近している。次のカタールテストも、今回の内容と似たような状況になると思う。皆の本当のレベルがわかるのは、開幕後にヨーロッパラウンドが始まる第4戦(スペインGP)あたりからじゃないかな」(マルケス)
※今回と前回のセパン合同テストを併せて6日間

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