【F1】ハンガリーで今季初勝利。
元王者ハミルトンがタイトル争いに名乗り
ハンガリーGPの予選を終えた直後、3戦連続のポールポジション獲得にもかかわらず、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は明らかに不機嫌な様子で、ややぶっきらぼうに語った。
「ポールを獲れたのは嬉しいけど、レース週末全体を通して見れば(ポールだけでは)何の意味もない。ポイントがもらえるのは決勝だからね」
ハミルトンは過去2戦の悪夢のようなレース展開を思い返していた。ドイツGP直後の彼は、予選でポールを獲る速さがあるにもかかわらず、決勝でズルズルと後退していった惨めさとやるせなさに肩を震わせていた。"決勝に弱いメルセデス"というイメージは、彼ら自身の脳裏に誰よりも強く刻まれていた。
ハンガリーGPで優勝したのはハミルトン。ポールトゥウインで今季初勝利 ハンガリーGP週末のブダペストは、記録的な暑さになる予報だった。強い陽射しに照らされれば、サーキットの路面温度は50度を超える。そうなれば、メルセデスが抱えてきたタイヤのオーバーヒートによる性能低下問題がより顕著になる可能性がある。
「僕らにとっては依然としてタイヤのデグラデーション(性能低下)が問題で、どんなに(タイヤの)ルールが変わっても、解決策を見つけ出しても、そう簡単に改善することはできないだろうね」(ハミルトン)
ピレリはこのハンガリーGPからタイヤの構造を変更。より安全性の高い2012年型構造を採用したスペックを実戦投入してきた。各チームには1週間前のシルバーストン合同テストで事前確認の機会が与えられたが、メルセデスは、5月の単独テスト事件を受けてこのテストへの参加が禁止されたため、ぶっつけ本番でハンガリーGPに臨まなければならなかった。金曜日フリー走行の午前は8位、13位、午後が6位、7位という低調な結果に終わったのはその影響だった。
「僕らはこの新しいタイヤのテストもなく、やや出遅れた状態でハンガリーに来た。バランスが少し違うと感じられるし、セットアップの修正が必要だ」(ハミルトン)
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