【MotoGP】天才バレンティーノ・ロッシはもう勝てないのか?
スペインGPで9位と低迷が続くバレンティーノ・ロッシ 第2戦スペインGPを、バレンティーノ・ロッシ(ドゥカティ)は9位で終えた。土曜の予選で獲得したグリッド位置は、ドゥカティ勢計4台を含むプロトタイプマシン全体でも最後尾の13番手。チームメイトのニッキー・ヘイデンがフロントロー3番グリッドであっただけに、ロッシの苦悩はさらに混迷の度を深めているようにも見えた。
だが、決勝レースではフロントロースタートのヘイデンが、中盤周回以降ずるずると順位を下げて8位チェッカー。一方のロッシは、低いグリッド位置からのスタートで悪戦苦闘しながらも最後はヘイデンに次ぐ9位でフィニッシュし、わずかながらも帳尻を合わせた格好でレースを終えた。
この決勝レースを、ロッシはヘイデンのマシンに酷似したセットアップで臨んだという。
「まったく同じというわけじゃないよ。でも、ニッキーのセットに非常に近いものを試したんだ」とロッシ。チーフメカニックのジェレミー・バージェスも、このセッティングで走ったことを認め、次戦のエストリルも「同様の戦略で臨む」と話した。
ロッシは「夢は諦めたよ。魔法(マジック)は通用しない。自分のライディングスタイルに合ったセットアップを探るのではなく、ドゥカティの特性に自分を合わせこんでいかなければならない」とも語った。
昨年来思いどおりの結果を出せずにさんざん辛酸を舐めてきた彼らが、現実の前に膝を屈して妥協をようやく受け入れた、とも取れる言葉だが、今回のレースウィークでの言動を振り返れば、「マジックは存在しない」という言葉の痛々しさがさらに明白になる。
今回のレースウィークでは、金曜の午前午後と土曜午前の計三回のフリー走行がウェット、土曜午後の予選と日曜の決勝レースがドライというコンディションだった。金曜のウェットセッションを終えて、ロッシは2番手タイム。
「ウェットでは本当に手応えがいい。今日のようなコンディションならいいリザルトを目指して戦える。最終戦までずっと雨ならいいのに」とジョーク混じりにつぶやいて、取り囲む取材陣を笑わせた。
そして、真顔で
「運悪くドライコンディションになってしまったら、いい感触では戦えないと思う。ふつうはドライコンディションのほうがフィーリングはいいはずなのに、ウェットのほうがずっと楽しいのは奇妙な感じがする。ドライで問題が発生する理由がわからないけど、同様に、なぜウェットで速いのかもわからないんだ。問題の根は同じところにあるのだと思う」と話した。
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