2012.03.06

【F1】大接戦の予感。小林可夢偉が語る新シーズン展望。

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Getty Images

バルセロナテストで着実に走行を重ねたザウバーの小林可夢偉
「どのチームもギャップが縮まってると思うし、あのレッドブルでさえ結構苦労しているんじゃないかっていう印象もありますね」

 2012年シーズン開幕前のテストを全て終えて小林可夢偉がそう語った通り、今年のF1は大接戦になりそうだ。

 昨年までの上位チームの優位はブロウンディフューザー(エンジンの排気をダウンフォース発生に活用する装置)の禁止によって揺らぎ、中団チームからの追い上げを受ける。フェラーリはアグレッシブな新車開発が裏目に出て仕上げに苦労し、メルセデスAMG、ロータスといったチームが浮上してきそうな気配もある。ザウバーやフォースインディアなどもそのすぐ背後につける。上位7、8チームによる大混戦になる、というのがパドックの大方の予想だ。

「トップとのタイム差は確実に縮まっていると思いますね。そのぶんダンゴ状態になってるんで、シーズンとしてはすごく面白くなるでしょうね。そう言う意味ではチャンスがあれば、っていうところにいると思うし、しっかり戦っていきたいですね」

 可夢偉自身も、上位勢のワンミスによって上位浮上のチャンスが巡ってくることは充分に認識している。我々としては、それを期待したいところだが、開幕に向けての手応えはと問うと、可夢偉は控えめに答えた。

「いつも通り、真ん中よりちょっと後ろぐらいで(苦笑)」

 去年と同じくらいのポジション、つまりポイントが獲れるかどうかのボーダーライン上にいるというのが可夢偉の予想だ。

「あんまり調子に乗らないようにして(ダメだった時の)被害を最小限にしたいし、まぁみんな三味線弾いてると思うんで、あまり期待しすぎないようにしています(苦笑)。まだ課題もあるんで、まずは自分たちのやれることをきちんとやらないと」

 では、その課題とは?