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【F1】開幕前テストで出揃ったニューマシン。
速いのはどのチームか? (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Getty Images

多くの報道陣に囲まれる昨年王者のセバスチャン・ベッテル多くの報道陣に囲まれる昨年王者のセバスチャン・ベッテル
 昨年レッドブルに唯一対抗したマクラーレンも、タイムこそ目立ってはいないが好調ぶりを見せている。テスト初日からドライバーの表情は明るく、特に高速コーナーでの挙動に満足しているという。

 シーズン中の開発能力はF1界随一とされる彼らだけに、スタート地点のレベルが高ければ打倒レッドブルも現実味を帯びてくる。ただし、マシンの熟成はまだこれからで、レースシミュレーションでもレッドブルにやや差をつけられている面もあった。

 苦境に立たされているのはフェラーリだ。前後ともプルロッド式という特殊なサスペンション構成にしたことで、その確認作業に追われている。昨年問題を抱えた風洞実験値の整合性もまだ完全に解決できていないのか、空力データ収集に追われてセットアップ作業が遅れている。

 マシン自体も、ドライバーはそうは言わないもののアンダーステア傾向で「扱いにくそうだ」との証言が多数聞こえてくる。「これまでとは異なる方法で開発にあたっている。僕らは僕らのやり方に専念するんだ」とフェルナンド・アロンソは慎重な見方をしているが、一発逆転を狙ったアグレッシブなマシン設計が裏目に出ないことを祈るばかりだ。

 キミ・ライコネンが復帰するルノー改めロータスは、ヘレスでは絶好調で今季一番の大穴と目されたが、バルセロナで走行したところ、マシンの強度不足が露呈。4日間のテストを丸々棒に振ってしまったうえ、マシン改修を余儀なくされてしまった。

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