【競馬】皐月賞、ダービーの行方も見えてくる? 注目トライアルを前にしての「3歳牡馬ランキング」 (2ページ目)
クロワデュノールの評価ばかりが高まるなか、2位以下の票は割れて、5位にはなんと4頭がランクインした。ミュージアムマイル(牡3歳/父リオンディーズ)、ジュタ(牡3歳/父ドゥラメンテ)、エネルジコ(牡3歳/父ドゥラメンテ)、ナグルファル(牡3歳/父エピファネイア)である。
この記事に関連する写真を見る土屋真光氏(フリーライター)
「朝日杯FS2着のミュージアムマイル。リオンディーズ産駒はマイル戦での軽快なスピード勝負よりも、2000m前後の距離で泥臭く立ち回るタイプが多く、朝日杯FSではむしろ『よく2着に来たな』という印象。勝ったアドマイヤズームとは、距離適性の差が出たと思います。
1勝クラスの黄菊賞(11月10日/京都・芝2000m)の勝ちタイム(2分00秒0)は、翌々週にエリキング(牡3歳/父キズナ)が快勝したGIII京都2歳S(11月23日/京都・芝2000m)の勝ちタイム(2分00秒9)より速いタイムでした。その点からも、クラシックでも好勝負できると見ています」
吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「ホープフルSでは4着に終わったジュタ。同レースでは外枠発走ということもあって、好位の外を回る形。3着馬ファウストラーゼン(牡3歳/父モズアスコット)のマクりをやりすごして、勝負どころからは勝ち馬クロワデュノールに追従するように進出していきました。そして、ラストまでしぶとく脚を伸ばしての4着は、2戦目というキャリアと完成度を考慮すれば合格点でしょう。
3戦目のリステッド競走・若駒S(1月25日/中京・芝2000m)では、外枠発走から中団を追走。勝負どころでうまく内に潜り込んで進出すると、馬群をさばいて抜け出す芸当を披露しました。思ったほど長く脚を使えず、最後は後続に詰められましたが、これはあまり得意ではない緩急のつく流れになったことの影響もあるでしょう。
何はともあれ、不得手な流れのなかでも勝てた、ということが大きいです。前で主導権を握るような競馬ができれば、パフォーマンスはもっと上がっていきそうな気がします」
本誌競馬班
「エネルジコは、デビュー2連勝で1勝クラスのセントポーリア賞を快勝。直線、内で前が壁になるなか、瞬時に外に出して差しきった勝ちっぷりが豪快でした。既成勢力の逆転候補に挙げたいです」
木南友輔氏(日刊スポーツ)
「新馬(10月12日/京都・芝2000m)、1勝クラスのエリカ賞(12月7日/京都・芝2000m)とデビュー2連勝中のナグルファル。同馬もまた、いったいクラシックに何頭出してくるのか、というほど有力馬をそろえる杉山晴紀厩舎の管理馬。ジョバンニ(牡3歳/父エピファネイア)、サトノシャイニングはすでに賞金を加算し、本番へ向かいます。
ただポテンシャル的には、最もクラシックに向いているのは、この馬なのではないかと思います。母のランドオーバーシーは現役時、GI勝ちこそないものの、GIケンタッキーオークス(チャーチルダウンズ・ダート1800m)2着をはじめ、大レースで何度も好走。その血を引いている点も魅力です」
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