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宝塚記念のカギは京都開催と道悪馬場――そのふたつがプラスに働く穴馬候補とは? (2ページ目)

  • 武藤大作●取材・構成 text by Mutoh Daisaku

 そうなると、ほかの馬にも目がいきますが、ファン投票上位で選ばれたのは実績馬ばかり。注目すべき馬がいっぱいです。なかでも、春シーズンに結果を残してきた実力馬は気になるところです。

 とりわけ、GI大阪杯(3月31日/阪神・芝2000m)を制したべラジオオペラ(牡4歳)や、重賞連勝で勢いに乗るシュトルーヴェ(せん5歳)などは、面白い存在と見ています。これらの馬たちがどのような戦略で臨むのか、非常に興味深いですね。

――狙い目を絞り込むのはかなり難しい感じがしますが、今年の宝塚記念のポイントとなるコース替わりと馬場状態をプラスにして、激走が期待できそうな馬はいますか。

大西 昨年から急成長してきたブローザホーン(牡5歳)でしょうか。

 この馬は未勝利を脱出するのに9戦を要したものの、4歳になると素質が開花。2勝クラス、3勝クラスを連勝し、昇級2戦目でオープン特別の札幌日経オープン(札幌・芝2600m)を圧勝しました。そして、管理する中野栄治調教師の定年直前に、GII日経新春杯(1月14日/京都・芝2400m)で重賞初制覇。見事な"孝行馬"となりました。

宝塚記念での一発が期待されるブローザホーン photo by Eiichi Yamane/AFLO宝塚記念での一発が期待されるブローザホーン photo by Eiichi Yamane/AFLOこの記事に関連する写真を見る その後、関西の吉岡辰弥厩舎に転厩してからも進化を続け、GI天皇賞・春(4月28日/京都・芝3200m)で2着。GIレースで連対するまでに成長しました。420㎏台と小柄な馬体ながら、勝負根性があり、どんな馬場や展開でも崩れません。

 特に京都コースでは、心房細動で競走中止した昨秋のGII京都大賞典(京都・芝2400m)を除けば、1着、1着、2着。いずれもメンバー最速の上がりをマークして、適性の高さがうかがえます。

 鞍上の菅原明良騎手は「関東の若手ナンバーワン」と評され、重賞勝ちも着実に増えています。まだGI勝利はありませんが、昨年末のGIホープフルS(サンライズジパングに騎乗。12月28日/中山・芝2000m)3着、今春のGI大阪杯(ルージュエヴァイユに騎乗。3月31日/阪神・芝2000m)3着、そしてブローザホーンを導いた天皇賞・春2着の実績があります。

 ブローザホーンとの相性のよさは、すでに実証済み。ここは大きなチャンスと見て、この馬を今回の「ヒモ穴馬」に指名したいと思います。

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