日本ダービーの本命、ジャスティンミラノは確かに強いが...同じキズナ産駒に逆転の気配 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki

 2頭の、日本ダービーでの父系の成績を見てみよう。ディープインパクトは、キズナを含めて7頭のダービー馬を出している、日本屈指の大種牡馬。その父サンデーサイレンスも直仔に6頭、直系の子孫から、ディープインパクト系を含めて18頭の日本ダービー馬が出ている。

 一方のキングカメハメハは自身と、産駒はドゥラメンテとレイデオロの2頭がダービーを制覇。キングカメハメハの父キングマンボまで広げても、キングズベスト産駒で直系の孫になるエイシンフラッシュが加わるだけで、合計4頭となる。

 これは数的な問題も大きい。サンデーサイレンス系の馬はこれまで251頭が出走し、18勝、2着19回、3着16回で勝率7.2%、連対率14.7%。ディープインパクト系に限れば61頭で7勝、2着3回、3着4回で勝率11.5%、連対率16.4%と数字は上がる。これに対して、キングカメハメハ系は41頭と出走数が少なく、2勝、2着1回、3着2回なので勝率は4.9%、連対率7.3%。数的にも確率的にもサンデーサイレンス系(=ディープインパクト系)が優勢であり、今回はキズナ産駒を上に見たい。

【キズナ産駒のなかで期待は?】

 今回のキズナ産駒では皐月賞馬ジャスティンミラノが人気を集めそうだが、筆者はシックスペンス(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)を上に見る。

 母の父トワーリングキャンディが米GⅠマリブS(サンタアニタ・ダート7F)の勝ち馬で、母フィンレイズラッキーチャームは米GⅠマディソンS(キーンランド・ダート7F)の勝ち馬。スピード寄りの配合で距離不安を感じるかもしれないが、過去のダービー馬の母もスピードタイプが多く、2021年のシャフリヤールの母ドバイマジェスティは米GⅠBCフィリー&メアスプリント(チャーチルダウンズ・ダート7F)を勝った米牝馬チャンピオンスプリンター。2022年のドウデュースの母ダストアンドダイヤモンズも、米GⅡギャラントブルームH(ベルモントパーク・ダート6.5F)などダート6~6.5Fの重賞を2勝していた。

 また、母フィンレイズラッキーチャームはクリプトクリアランス(父ファピアノ)のクロスを持っているが、2020年の三冠馬コントレイル(父ディープインパクト)の母もファピアノのクロスを持っている。さらに、キズナの母の父ストームキャットはコントレイルの曾祖母の父なので、全体的な血統構成が非常によく似ている。

 シックスペンスはここまで3戦3勝。前走のGⅡスプリングS(中山・芝1800m)は、3番手追走からラクな手応えのままゴール前で後続を突き放し、2着に3馬身半差をつけての圧勝。上がり3Fは33秒3と優秀だった。これまで1600m、1600m、1800mと、2000m以上の経験がないのが気になるところだが、2021年の勝ち馬シャフリヤールも距離経験は1800mまでで、GⅢ毎日杯(阪神・芝1800m)を勝って皐月賞をパスしての参戦だった。同馬と似た雰囲気があるだけに、期待したい。

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