「3歳牡馬ランキング」ダービーで有力視される世代最強馬のすごさとは? (2ページ目)

  • text by Sportiva

この記事に関連する写真を見る

 1位は、激戦の皐月賞を制して一冠目を獲得したジャスティンミラノ。前回3位からトップへ浮上。ほぼ満点の24ポイントを得て、ダービーでも本命視されることは間違いない。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「キズナ産駒らしく、腹袋が大きく筋肉量の多いシルエット。ただ、父とは違ってつなぎは短めでクッションがあり、キレ味よりは持続力を生かすタイプに見えます。

 新馬戦(11月18日/東京・芝2000m)とGIII共同通信杯(2月11日/東京・芝1800m)は、スローペースを道中2番手で運んで、直線ではしっかりとギアを上げて速い上がりをマークして勝利。いずれも正味3ハロンの競馬で、皐月賞前には速い流れの競馬に対する不安が囁かれていました。

 しかし、それまでに経験していない前に引っ張られるペースとなった皐月賞でも、好位追走から快勝。勝負どころや直線前半では3着ジャンタルマンタルよりも手応えは怪しかったものの、追われて粘っこく伸びるあたりは、この馬の資質の高さでしょう。体型や走法からすれば、タフな舞台のほうがよりパフォーマンスが上がる印象を受けました。

 ダービーでもレースの流れに対して、ポジションと仕掛けるポイントを間違わなければ、崩れるシーンはなさそう。折り合いも不問で、二冠達成の可能性は比較的高いと見ます」

伊吹雅也氏(競馬評論家)
「5月5日終了時点の本賞金は2億4820万円で、JRAに所属する現3歳世代の馬としては、ジャンタルマンタル(3億1120万円)に次ぐ単独2位。ただし、一走あたりの賞金は8273万円で、2位のジャンタルマンタル(5186万円)を大きく引き離しての断然トップとなっています。出走レース数のわりに獲得賞金額が多い、伸びしろのある実績馬です。

 近年のダービーは、皐月賞、GII弥生賞(中山・芝2000m)、GIホープフルS(中山・芝2000m)で好走したことのある馬が堅実。2019年以降に限ると、中山・芝2000mのGIかGIIにおいて3着以内となった経験がある馬は、1着3回、2着5回、3着4回、着外16回で、3着内率が42.9%に達しています。この馬自身の戦績からも、コース替わりはまったく問題ないはず。これといった不安要素は見当たりません」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る