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マイルCSは「大荒れ」の予感...馬場と展開が味方する人気急落の実力馬2頭に要注意 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 そこで、吉田記者は人気急落中の実力馬に期待を寄せる。

「昨年の2着馬ダノンザキッド(牡5歳)です。馬体重530kg前後のジャスタウェイ産駒で、かき込みの利いたフットワークが目を引きます。

マイルCSでの一発が期待されるダノンザキッド。photo by Eiichi Yamane/AFLOマイルCSでの一発が期待されるダノンザキッド。photo by Eiichi Yamane/AFLOこの記事に関連する写真を見る ここまで、1600m~2000mの距離のレースで好走と凡走を繰り返していますが、トモの甘さが解消しないのがその原因でしょう。だとしても、条件さえそろえば、好走への期待が持てます。

 あまり緩急のない平均的なラップを刻んで、上がり3ハロンをガッツリと踏んでいける形で運べれば、高いパフォーマンスを発揮できるはず。今回はそうした展開が見込めるメンバー構成と舞台設定ですから、ハマれば好位からしっかりと脚を使ってくれるのではないでしょうか」

 2歳時にはGIホープフルS(中山・芝2000m)を制して、昨年末には海外GIの香港C(香港・芝2000m)で2着と奮闘。今春のGI大阪杯(4月2日/阪神・芝2000m)でも骨のあるメンバー相手に3着と健闘した。マイルCSでは一昨年3着、昨年2着という実績を踏まえても、一発への夢は膨らむ。

 さて、吉田記者は今回のレース展開について、さらに深読み。それによって、気になる馬が1頭、出てきたという。

「今週からCコースを使用するとは言っても、直線の凸凹が内側に少しでも残れば、馬群が横に広がる可能性は十分にあります。また、ある程度人気を背負う差し勢は、脚を余したくない心理が強く、どうしても(3コーナーの)坂の下りから踏んでいく競馬になりそう。

 ですから、基本は"前"に注意したいのですが、有力各馬が早くから前にプレッシャーをかけることになれば、前づけの馬もラクではありません。そうなった時、違う視点で狙えるのが、勝負どころから内を回って、直線を向いてからも内へ突っ込んでいける、一瞬の脚に秀でた馬です。

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