セントウルSで注目は今年の芝1200mで「最高勝率」を誇る産駒と「最多勝」産駒

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 9月10日(日)、阪神競馬場で3歳以上馬によるGⅡセントウルS(芝1200m)が行なわれる。

 このレースは過去3年、京都競馬場改修の影響で中京で行なわれていたが、今年は4年ぶりに阪神開催に戻る。今回は阪神・芝1200mの2013年以降のデータを基に、このレースを血統的視点から分析していきたい。

今年の2月、阪神・芝1200mのマーガレットSを勝利したビッグシーザー今年の2月、阪神・芝1200mのマーガレットSを勝利したビッグシーザーこの記事に関連する写真を見る 2013年以降の阪神・芝1200mの種牡馬別成績を見ると、最多の勝利数を誇るのが25勝のロードカナロア。以下、ダイワメジャー20勝、アドマイヤムーン18勝と続くが、2023年に目立っているのが26戦5勝で19.2%という高勝率を誇るビッグアーサーだ。まだ3世代しか競走年齢に達していないので出走数こそ少ないが、芝1200mに限った今年のJRA成績では18勝のロードカナロアに次ぐ2位の17勝。勝率では、ロードカナロアの9.5%を超える10.6%を残している。

 ビッグアーサー自身、現役時代は阪神・芝1200mで3戦3勝。5歳時に出走したセントウルSは、逃げ切りで1馬身差をつける完勝だった。産駒の5勝も内容が濃く、トウシンマカオによるオパールSとGⅢ京阪杯、ビッグシーザーのマーガレットS、クリノマジンの淀屋橋S(3勝クラス)と、4勝が特別レースとなっている。

 今回推したいビッグアーサー産駒は、前述のマーガレットSを勝ったビッグシーザー(牡3歳、栗東・西園正都厩舎)だ。

 同馬は昨秋の未勝利戦(中京)から福島2歳S(福島)、中京2歳S(中京)、そしてマーガレットS(阪神)と芝1200m戦を4連勝。前走のGⅢ葵S(京都)は3着と敗れたが、今回はそれ以来、約3カ月半ぶりの出走となる。父ビッグアーサーは4歳時に本格化した遅咲きタイプでもあっただけに、ビッグシーザーにも休養を経ての成長が期待できそうだ。

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