北九州記念は高配当決着が多発。ロードカナロア、「小倉巧者」の血を持つ2頭がドラマを起こすか (2ページ目)
血統は、母チアズメッセージがGⅢ京都牝馬S(京都・芝1600m)、兄クリプトグラムがGⅡ目黒記念(東京・芝2500m)の勝ち馬。父ロードカナロア、母の父サンデーサイレンスという配合はGⅠ9勝のアーモンドアイや、GⅡスワンSやGⅢ函館スプリントSを勝ったダイアトニックと同じで、スプリント戦にも実績のある配合だ。
血統面のみならず、牝馬というのも大きなポイント。「夏は牝馬」という格言もあるように、このレースは過去10年ですべて牝馬が3着以内に入っている。4年連続で2頭以上が馬券に絡んでおり、3着以内の30頭中17頭を牝馬が占めている。
今年は2頭の3歳牝馬が人気になりそうだが、4歳以上の馬も頑張っていて、2019年には9番人気のダイメイプリンセスが勝利している。ビオグラフィーと同じ5歳馬は1勝、2着4回と最多の連対数を誇っているだけに、激走に期待したい。
もう1頭はロードカナロア産駒ではないが、タイセイビジョン(牡5歳、栗東・西村真幸厩舎)に注目。GⅡ京王杯2歳S(東京・芝1400m)、GⅢアーリントンC(阪神・芝1600m)の勝ち馬だが、昨春以降は1400m以下のレースに出走。ここ2走は春雷S(中山・芝1200m)2着、GⅢCBC賞(小倉・芝1200m)2着と、芝1200mで安定した走りを続けている。
昨秋のGⅢ京阪杯(阪神・芝1200m)では稍重馬場を追い込み、1分08秒9の走破タイムで、勝ち馬から0秒1差の2着。時計のかかる馬場でも結果を残しており、前走のCBC賞よりは馬場は合うはずだ。
父タートルボウルは7月24日の中京記念(小倉・芝1800m)を勝ったベレヌスの父。2018年のGⅢ小倉大賞典、GⅢ小倉記念を含め、産駒のJRA重賞6勝のうち3勝が小倉という"小倉巧者"だ。ベレヌスに続き、タイセイビジョンには今夏の小倉重賞2勝目に期待したい。
以上、今年の北九州記念は、ビオグラフィー、タイセイビジョンの2頭に期待する。
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