「ウマ娘」で男性に弱い性格はそのまま。メジロドーベルは牝馬限定戦に強かった
スマホゲーム「ウマ娘 プリティダービー」では、それぞれの"ウマ娘"が持つ、独特の性格が魅力のひとつ。たとえば、男性の前で極度に緊張してしまう性格の持ち主もいる。ウマ娘のメジロドーベルである。
名門メジロ家に生まれた令嬢でありながら、人目が苦手、なかでも男性の目線に弱いのがメジロドーベルなのだ。
オークスでは、力強い走りで後方を引き離し優勝したメジロドーベル そして、このウマ娘のモデルとなった競走馬メジロドーベルは、まさに「男性に弱い」というウマ娘の性格そのままだった。つまり、牡馬と一緒のレースに出ると、なぜだか力を発揮できなかったのだ。
一方、牝馬同士の戦いでは、絶対的な強さを誇った。その白眉となるレースが、1997年のGⅠオークス(東京・芝2400m)だろう。
1996年、3歳で(現2歳)でデビューしたメジロドーベルは、メジロ軍団が輩出した「久々の大物」として、デビュー直後から快進撃を続けた。3歳時は5戦4勝の成績を残し、GⅠ阪神3歳牝馬S(阪神・芝1600m)を制覇。初のGⅠタイトルとなったこのレースは、牝馬限定戦だった。
なお、同年にデビューした馬のなかには牡馬のメジロブライトがおり、こちらは牡馬戦線で活躍。メジロドーベルもブライトも、同じメジロライアン産駒だった。メジロ軍団ゆかりの血統を持つ同世代2頭が、牡牝それぞれの路線で活躍したのも、今となっては感慨深い。
話は戻って、メジロドーベルの足跡を振り返りたい。明けて1997年、4歳となった同馬だが、阪神3歳牝馬S以来の実戦で苦難が襲う。レース中に引っかかり、3着に敗れてしまったのだ。
実はこの一戦の少し前、メジロドーベルを担当していた厩務員が急逝してしまい、新たな厩務員に引き継がれた。メジロドーベルはもともと気性の難しいところがあり、突然の交替が影響したとも言われている。
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