ドバイWCデーは日本馬の状態に不安なし。馬券が買える4レースで狙いたい穴馬もピックアップ (4ページ目)

  • 土屋真光●写真・文 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 シーマクラシックは、日本馬のなかでも4、5番手評価のステラヴェローチェ(牡4歳)の一発に期待する。この馬もGIでは"善戦マン"となってしまっているが、GIIIサウジアラビアロイヤルC(東京・芝1600m)やGII神戸新聞杯(中京・芝2200m)の内容から、少し力の要る馬場の左周り2200~2400mは最適な条件に見える。3週間前に亡くなったオーナーへの弔いの勝利にもなるはずだ。

 日本馬以外では、ユビアー(せん4歳)とアレンカー(牡4歳)は、海外ブックメーカーのオッズに反して、おそらく日本ではそれほど人気にならなそう。前者は昨年後半の急激な成長で、ブリーダーズCターフ(デルマー・芝2400m)を強烈な決め手で勝利。後者もGI凱旋門賞(パリロンシャン・芝2400m)では独特の悪化馬場で力が出せなかったが、GI英インターナショナルS(ヨーク・芝2050m)2着や、GIII英クラシックトライアルS(サンダウン・芝1990m)で、ユビアーやのちの英ダービー馬アダイヤーを破った実績から、この条件は期待できる。

 そしてメインのドバイワールドカップは、海外ブックメーカーではライフイズグッド(牡4歳)の一本被り。しかし、距離延長、スタートがいまひとつなのに最内枠。さらに物見しやすい気性などを考えると、ここまでの人気はむしろ危険に見える。2番手評価のホットロッドチャーリー(牡4歳)のほうが、馬場実績もあり、かなり優位ではないか。

 しかし、それ以上に一発を期待できるのがカントリーグラマー(牡5 歳)だ。前走のGIサウジC(キングアブドゥルアジーズ・ダート1800m)は約9カ月ぶりの実戦ながら、ゴール寸前まで先頭の好内容だった。相手は骨っぽくなるものの、ひと叩きされ、さらに距離延長もプラス。人気2頭が行きたいのなら無理に追いかけなくてもいいという立場もいい。

ドバイワールドカップで一発が期待できるカントリーグラマードバイワールドカップで一発が期待できるカントリーグラマーこの記事に関連する写真を見る 同じくサウジCで僅差3着だったミッドナイトバーボン(牡4歳)も、どんな馬場、相手でも好走できる適応力が期待できる。そして、どさくさ紛れの3着候補としてマニークール(せん7歳)を挙げる。前走のサウジCではまったく競馬に参加できず10着だったが、昨年も3着となった同じ舞台で前進を期待。前走のあとで一旦フランスに帰国し、オーバーホールして再遠征と非常にタフな日程だが、陣営はむしろ「それでいい」と強気だ。

 今年最初の海外馬券発売。翌日に高松宮記念を控えながらも、眠れない夜となりそうだ。

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